2008年03月08日
ノミダチAと肉炙り(後編)
“ホルモンは良く焼け”。このことが掟のごとく先祖代々語り継がれている。まあ、誤りでもないし安全ではあるのだが、実は新鮮なシマ腸(大腸)であれば“生”で食すことも可能なのだ。
記者がシマ腸をやるときは色と張りを見る。ピンク掛かっていて、シマがピンシャキとした張りのあるヤツ…コイツらはレアでやらなければ“冒涜”に値する。

鮮度の悪いものは脂っぽくゴムのような口当たりで、苦手意識を持たれている方も少なくないはずだが、鮮度の良いものはさにあらず。レアに炙ると、ジャキジャキとした食感とにじみ出てくる甘さが愉しめ、今までのモノとは別物に感じる。
ココの上ホルモン(シマ腸)はドッサリとついた脂の“掃除”も丁寧に施されギトギト感が少ないからメタボが気になっている方でも安心。焼き加減は動画にて説明しているから、騙されたと思ってぜひ一度“レア・ホルモン”を試してもらいたい。

次は丸ホルモン(丸腸;小腸)。この部位はご存知の方もおられると思うが、小腸をそっくり裏返したモノ。外側のツルリとしたフォルムとは違い、内側はギト・ベットリとした脂の塊で、ちょいと炙って食した日には甘さなどなく、グニグニ・モッタリの味わいになってしまうため、とにかく“焼ききれ”と言いたい。

ユッタリ、ジックリ、ジクジクに皮が縮みあがり脂が弾けんばかりにまで焼ききられた丸腸は他に類を見ないほどの甘露で、シマ腸同様に焼酎のアテとしてこの“トロ・ホルモン”も呑兵衛に勧めたい。

最後は昨年の5月からメニューに加わった〆の一品、石焼ビビンバ。かき混ぜるたびにシャンシャン、ジュワジュワ、ピチパチと心地よいサウンドをかき鳴らし、その度に焦がされた香ばしさが鼻腔を刺激する。
ここの石焼ビビンバの味付けはとてもアッサリで、コチュジャンやトウバンジャンなどを使ったピリ辛のものとは一線を画する。焦げたメシと黄身の風味だけが重なり合った甘・香ばしさは胃袋を癒すように染みてくる。もちろん、ニンジンやモヤシなどもタップリで、摂取できていなかった大地の恵もゲットできるから大丈夫だ。
さて、3日間に渡ってお送りしてきた焼肉・ごんべ。良質な素材、豊富な焼酎、気持ちの良い接客など、“Yオシ”の店であることに変わりないのだが…オープンしたばかりの佐賀牛専門店や駅前の“エリア焼肉”が凌ぎを削っている中、より一層の精進を重ね、薄利多売のうまいもん提供者であることを節に願いたい。店主よろしく。(おわり)
撮影場所 大分県佐伯市 焼肉・ごんべ
2008年03月07日
ノミダチAと肉炙り(中編)

鮨につまむ順番があるように、焼肉にも喰らう順番がある。百獣の王・ライオンもその辺を心得ていて、かならず腹(カルビ)、背中(ロース)、横隔膜(ハラミ)の順で喰らう……かどうかは分からないが、脂の旨味や甘味のバランスから記者が最初に食すのはカルビだ。
今回のBMS(ビーフマーブリングスタンダード;牛脂肪交雑基準)はNo.8くらいだと思うが、歳をとってくると太い味についていけないから丁度良い具合だった。
状態の良さも目にしただけで分かるが、食してみると肉質の柔らかさと適度な脂の甘さは特筆物で、味わいのバランスを改めて思い知らされる。ジュワリと噛み締めたらユッタリと消えていく…腹に入れた者だけが得られる感覚を是非とも感じてもらいたい。
次はロース。ロースと言えばとにかくその甘さが命。か~るく炙ったら即座に口の中へ…旨味は少ないが、雑味のない甘露が味覚全体を支配する。舌触りも瞬時にトロけ本マグロの大トロのようだ。
今回のロースは“A4上”と表記されていたのだが、ここで少し疑問が湧いてきた。焼肉屋で良く見る“A5”なる記号。左側のアルファベットは全部で3ランク。食す部位が多い方からA、B、Cと格付けされる。右側の数字は全部で5ランク。肉の締り具合やきめ細やかさ、BMS(霜降り度)、BFS(脂肪の色)、BCS(牛肉の色)で評価された最低ランク(1~5)が表示される。
このロースがA4ながらも“上”と記されていた理由はBMS(霜降り度)が最高クラスであったことは言うまでもなく…どうやら目の付け所は“5”という数字だけではなさそうだ。
最後はハラミ。ハラミはマクミやサガリと呼ばれることもあるが、サガリはカルビに近い部位で脂の乗りが多い。また、ハラミは厳密にいえばホルモン(内臓)に分類されるからウンチクとして覚えておくと良い。
味わいは、ドッシリとした深みのある旨味を愉しむことができ、三種類の中でも一番マニアックといえる。確かに仄かな甘味も感じるが、太いコクの前では影が薄い。食感も適度な噛み応えを持ち、おかずっぽさを備える。
でっ、呑兵衛ならここまでくるとビールから他の呑み物に変えたくなっているはず…明日はいよいよ焼酎のアテ。(つづく)
※画像のカルビ、ロース、ハラミはすべて“特選上”です。
撮影場所 大分県佐伯市 焼肉・ごんべ
2008年03月06日
ノミダチAと肉炙り(前編)
記者にはリポートを手伝ってくれるリポボーイ&リポガールの他に、“ノミダチ(呑み友達の略)”と呼ばれる非常勤のエージェントがいる。彼らには記者の“お守り”という役目がないため、酒を呑むときの自由度が違う。
ただ、リポート自体を盛り上げなければという使命感も薄いため、大盛り上がり呑み会にならないのもまた事実…今回はそんなノミダチの中では珍しくサービス精神に富んだノミダチAと久々に焼肉を炙りに街に繰り出した。
焼肉・ごんべ。ここは肉質の良さや豊富にそろえられた焼酎、気持ちの良い接客に清潔感あふれる店内など、店主の気概がビシバシと伝わってくる記者オススメの店だ。
まず最初はレバ刺し。ここのレバ刺しはキッツケ…つまりカドが立っている。こういうレバ刺しなら間違いなくザシザシとした食感が得られるから安心だ。味わいも甘~く妙な生臭さなどは一切ないが、逆に良い肉を扱っているのだろうという匂いはプンプンと漂ってくる。
でっ、刺しを食したら次は塩物。塩コショウした牛タンを炙るだけだと一辺倒でつまらないから、ネギかませのねぎタン塩焼を頼む。ネギのシャッキリした清涼感とレモン汁の酸味も手伝ってアッサリと食せる。
あまりの旨さに、ノミダチAは“ネギだく”などとのたまってゴッソリとネギを巻いて食していた。上手いこと言うな…と関心したが、調子に乗るといけないから笑うのは我慢した。
ただ、ネタとしては面白いから、今度、違うノミダチとやるときに“ねぎだくだく”とやってウケを取ることにしよう。(つづく)
撮影場所 大分県佐伯市 焼肉・ごんべ



